賞罰をはっきりするのが訓練の基本(高橋ナツコ)

犬の性格によっては、ほとんど罰を加えないでも、どんどん覚えていく場合もあり、よくできたときには、「よーし、よくできた、よくできた」と励ましながら、犬ののどから胸にかけて、やさしくなでてやります。

われわれ日本人は、犬の頭をなでることが習慣のようになっていますが、犬の習性からいって、いきなり、知らない犬に対して頭の上から手を差しのべるのは、犬に圧迫感を与え、首すじをおさえつける動作につながるのでよくありません。

はじめての犬にさわるときには、手のひらを下のほうから犬の鼻先に近づけて、臭いをかがせて安心させてから、のどから胸にかけて、さすってやるほうがよいでしょう。

犬をほめるときも、この方法が最適で、胸のあたりは、指を曲げて、皮膚をひっかくように刺激を与えてやるのも犬はたいへん喜ぶものです。

犬と対面し、口もとを両手で耳の方向にさすってやり、ほほずりさせるのも親愛の情を深めるコツです。

犬を落ち着かせるときも、この愛撫からはじめて「じっとして」と声をかけながら、耳のつけ根や背中をなで、犬を寝かせて腹部もさすってやり、足の先なども手で握ったりして、安心感を与えるようにしますと、手入れや爪切りなどがあとでやりやすくなります。

もう一歩進めて、片手で口をあけて口の中を点検したり、食べ物を口の中に入れてやるなども親密度を増すうえで効果があり、従順な犬にしつけるコツであり、薬などを飲ませるときにも役立つことになります。

これらの動作は、毎日少しずつ拡大していって、一日一~二回は実行してやるのが、犬と人とのスキンシップ(肌の触れ合い)になり、有効に作用しますが、もし何か犬がいやがったりしたときは、すかさず「いけない」といって叱り、おとなしくしたら愛撫してほめてやります。

叱ってもやめないときは、首すじをしっかりつかまえておさえ込み、「いけない」と声をかけて、犬の自由を束縛する方法をとってください。

首すじをおさえるのは、母犬が子犬を叱るときにする行動に近いので、ぶったりするよりも効果があるものです。

叱ってもやめないときは、首すじをしっかりつかまえておさえ込み、「いけない」と声をかけて、犬の自由を束縛する。

ぶつより効果がある。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ

このブログ記事について

このページは、-が2012年7月30日 00:32に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「どんなとき、どのようにほめるか(高橋ナツコ)」です。

次のブログ記事は「排便や排尿のしつけはどうするか(高橋ナツコ)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

ウェブページ

Powered by Movable Type 5.14-ja