手近な雄犬で成功しにくいのはなぜか(高橋ナツコ)

親しい人が飼っている雄犬で、ぜひ一度交配を経験させたいので、機会があったら教えてください、という依頼は、雌犬を飼っている人がよく経験することですが、はじめての雄犬と、はじめての雌犬で交配がうまくいく例は、きわめて少ないことを知っておくべきです。

小型愛玩犬は、小さいときから家庭内に生活し、人間の現代生活に適応しているため、同種の犬に興味を示さず、飼主べったりになっている犬が少なくありません。

また、犬同士の接触もほとんどないような状態で成長してきますと、犬同士のコミュニケイションがうまくいきませんので、交尾が不成功に終わる結果となり、原因は雄雌ともにあるのです。

雄犬に原因がある場合発情中の雌犬に会わせても性的に興奮しない例、エキサイトはするが乗駕(マウント)しようとしない例、雌犬の軽い拒否行動で萎縮してしまう例などさまざまです。

雌犬に原因がある場合発情徴候が正常でありながら、雄犬をまったく拒否してしまう例があります。

こういう雌犬は、室内犬で犬同士の交流がなく、社会適応がうまくいかなかったため、雄犬を寄せつけないようなことも起こります。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ

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このページは、-が2012年8月11日 00:12に書いたブログ記事です。

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