子どもを産み育てること(高橋ナツコ)

母性神話は、子どもは3歳までは母親の手で育てられるべき、とする「3歳児神話」とあいまって、現在も女性、母親の生き方を規定するイデオロギーとなっている。

母性イデオロギーは日本に限ったことではないが、日本の場合とくに、男女の性別役割分業が今なお強固なこと、歴史的に子どものための母親の献身が高く評価されてきたこと、そして自己犠牲が尊ばれる「子ども中心」の価値観、夫婦よりも親子、とりわけ密接な母子関係(母子密着)が根強いといった特徴をもつことから、母親自身、女性自身が母性神話を内面化し、これにとらわれている場合が少なくない。

最近では、母親のみならず、父親、近隣、友人などによる多面的な子育てネットワークの重要性がいわれるようになった。

子どもの産育(子どもを産み育てること)を家族、地域、社会の中で柔軟かつ多様なかたちで考えていくためには「母性」のかわりに「親性」「育児性」といったことばが必要との指摘もある。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ

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このページは、-が2015年4月 4日 14:51に書いたブログ記事です。

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