位牌の起源は、古い時代の中国で、故人の遺徳をしのび、供養をするために、その人の生前の官位や姓名を板に書き付けて、祖廟へ奉納し、まつったのが位牌のおこりと云われています。
最初は人の形をしていたものが、時とともに変化して、仏の姿、戒名を表わすようになった、とも云われています。
つまり、位牌は亡くなった人や、その家の祖先の象徴としてまつられ、故人を仏としてあがめる対象とされるわけです。
「位牌を汚す」ということばが、「家名に泥を塗る」「先祖に恥をかかせる」という意味に使われるのは、そのためです。
現在使われている位牌には、黒うるし塗りのものや更に金箔を塗ったものなどがよく見られ、表面に書かれた戒名には、手書きのものと、彫りつけたものとがあります。
表面には仏としての象徴である戒名だけを書き、生前の姓名や、残年月日は、裏面に小さく入れます。
犬やペットの専門家・高橋ナツコ