2014年4月アーカイブ

装いのマナー(高橋ナツコ)

あなたがお友達の結婚式の披露宴会場にいるシーンを想像してみましょう。

"結婚を祝う服装"もまた、本来は国の数だけあり、ロングドレスの国もあれば裸に近い国もあります。

日本だけを見ても、もし何のルールもなければ、ドレスの人もいればTシャツの人もいるという具合に、ばらばらな装いになるかもしれません。

そのときもしあなたがドレスを着ていたとしたら、Tシャツの人をご覧になって、どう思われますか?「あら、私はおかしなことをしているかしら?」と戸惑うかもしれませんし、「お祝いの席にTシャツなんて......」と不愉快になるかもしれません。

Tシャツの相手も同じように思うでしょう。

すると、披露宴の間中、どちらの人も心から楽しめなくなってしまいます。

このようなことがないように、安心して当日を迎え、みんなで気持ちよく過ごせるようにという配慮から、装いのマナーが設けられました。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ
シックな装いのポイントは三つあります。

一、自分に似合っていること
二、着慣れていること
三、流行を上手に取り入れていること

この三つの美意識のルールを守り、装いを磨くことが、フォーマルな場でも尊敬される洗練された女性へのパスポートとなります。

おしゃれ上級者へのパスポートを手に入れたら、「シック」という目的地に着くまでのブラッシュアップの旅を、存分に楽しみましょう。

ですが、その途中でも、突然大切な席へのお招きを受けるかもしれませんし、また、一流のホテルのレストランでお食事をする機会もあるでしょう。

そのときも、世界共通マナーの「装いのマナー」と「タブー」を守れば、日本の中ではもちろん、世界中のどこに行ってもレディとして大切に接していただくことができます。

なぜなら、催しの内容や会場、また時間帯によって、正装・準正装・平服のいずれかを着るという装いのマナーもまた、あらゆるトラブルを未然に防ぎ、自他ともに安心して過ごせるようにという思いやりから生まれたからです。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ
「はい、よろしいですよ。たぶん、福井まで大丈夫だと思います」

「ありがとうございます」

列車が福井につく頃です。

先ほどの車掌さんが歩いてきました。

私のそばを通るとき、ニコッと笑ってこう言いました。

「大丈夫でよかったですね」
私は一瞬、なんのことを言われたのかわからなくてポカンとしていましたが、二、三秒たってから「あっ、そうか!」と気づきました。

車掌さんは「この席に誰も来なくてよかったね」と、言ってくれたのです。

なんという優しい車掌さんなのでしょうか。

お客の身になって、そのことを一緒に喜んでくれたのです。

後ろ姿に思わず頭を下げ、大きな声で「ありがとうございました」と言いました。

心なしか、とてもきれいな後ろ姿に見えました。

犬やペットの専門家・高橋ナツコ
私が親切な心づかいを受けて感動した話をしましょう。

人によってはどうということのない出来事かもしれせんが......。

ある日、JR北陸本線の特急に乗り福井に向かっていました。

列車の中で調べものをしようと思って資料をたくさん抱えていったのですが、指定を取った座席の隣には他のお客さんがいて、資料を広げるのは悪い気がしました。

そこで勝手に、空いていた入口近くの席を確保し、調べものを始めました。

しばらくたって車掌さんが回ってきました。

「ちょっと調べものをしたくて、こちらの席に座らせていただきました。

この席のお客さまがいらっしゃったら戻りますので、よろしいでしょうか」

犬やペットの専門家・高橋ナツコ

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