そこには主婦や母でも、エリート女性でもなく、また男性にとっての性的存在にも還元されない生身の女としての「私」を語ることばが模索され、今日のフェミニズム理論への転換点を画す問題が提起された。
初期リブ運動の主要な争点は、1972年の優生保護法改悪阻止闘争である。
「産む・産まないは女の自由」「子殺しの女はあたしだ」という一方、「産める社会を! 産みたい社会を!」との主張がなされた。
リブは「母性」を問い、男性と女性自身の「母性幻想」の解体を求めた。
それは、性的対象としての女性から、性的自己決定権を獲得するという意味での「性の解放」の主張へとつながる。
今日、リブのインパクトは「男らしさ」を問い、解放を模索するメンズ・リブの試みにも影響を及ぼしている。
また、1994年には大阪大学で「女性学・男性学」の講義が設置されるなど、男性学も広がりつつある。
犬やペットの専門家・高橋ナツコ